おとめな宝塚

新米そしてライトなファンによる宝塚観劇記

宝塚花組新人公演『うたかたの恋』ライブ配信

花組新人公演の『うたかたの恋』のライブ配信を視聴しました。

うたかたの恋』の本公演は1月に大劇場で見ています。

演出家上田久美子さんの退団後、今の宝塚で観劇後に何日も心に残るような作品を期待するのはやめました。

だから、「宝塚はショーだ!」「やっぱり礼真琴さんだ!」と思っていました。

しっかしですね、1月の花組公演で柚香光さん(2度目の生・柚香)が舞台の上でひたすら発光し続けているのを見て、「こんな美しい人を見るのはそれだけで価値がある」と思ったのです。

それからは、わたしにとっての宝塚の価値は、「きらびやかなショー」と「美しく輝き続ける人を見る」ということに落ち着きました。

そういう意味では、主演のルドルフ役の希波らいとさん、ビジュアル抜群でよかったです。

ただ柚香さんが最初から醸し出していた破滅への道を暗示する心の闇の深さ、狂気のようなものは薄かったかな。

逆に言うと、柚香さんがそのあたりうまかったと言うべきか。

*そうなんです。結局のところトップスターさんは、ビジュアル一本ではなく、他にもいろいろ持っている。柚香さんだったら、ダンスと芝居。

まあ新人公演なのだから、本役に敵わないのは当然ですね。

ジャン役の天城れいんさん。

なんたる美形!

芝居も安定感があって、うまく演じていたと思いました。

(天城さん、心のなかで一押し!)

それから、マリア役の七彩はづきさん。

研2での抜擢とか。

この方、すべての音を頭声で歌っているんです。

宝塚で歌ウマと呼ばれている娘役さん、中低音は地声で歌って、地声が出なくなると裏声で歌っている人が多いです。で、そのつなぎがあまりうまくいっていないというか。

または頭声で歌っていても、高いところでは絶叫気味になる人もいます。

そんな中で、低音から高音まで頭声で歌え、しかも高いところまできれいに出ているのは強い。

まだきれいにお声を出すことに注力している様子ですが、これから表現力も身に付けて、お声がもっと前に出るようになると、ぐっと歌うま娘役さんになっていく方だと思います。期待大。